中国のSNS、TikTokやテンセントのウィーチャットに情報セキュリティ問題があることは広く知られています。しかし米国の情報セキュリティ専門家は、ゲームソフトの使用はこうしたSNSを使用するよりもリスクが大きいと警鐘を鳴らしています。
米国政府の元情報セキュリティ専門家、ディビッド・アルテル氏とCNAS非常勤研究員のジョーダン・シュナイダー氏はウォールストリートジャーナルに、テンセントは10年前から投資や直接的な買収といった手段によって世界的なゲーム開発会社を数多く手に入れているとする一文を寄稿しました。
これにはWorld of Warcraft(ワールド オブ ウォークラフト)の親会社のビザード・エンターテイメント、League of Legends(リーグ・オブ・レジェンズ)開発会社のライアットゲームズ、Fortress Heroes(フォートレス ヒーローズ)のエリックゲームズ、Clash of Clans(クラッシュ・オブ・クラン)を制作したフィンランドのスーパーセルなどが含まれています。
「ビデオゲームで遊んだら、あなたは中国から監視されるかもしれない(If You Play Videogames, China May Be Spying on You)」と銘打ったこの記事は、米国人がゲームに費やす時間はTikTokやウィーチャットよりもはるかに長く、中共が世界のゲーム市場を掌握しているという問題は「より切実だ」と警鐘を鳴らしています。
専門家は、ゲームを始める前にはユーザーは一般に本名と支払い情報、居住国などを提供する必要があるほか、さらにゲーム提供者はチャットルームからユーザーの音声情報を収集してボイスライブラリを作成することもできるため、中国当局は数百万ものゲームプレイヤーからさまざまな個人情報を収集することができると指摘しています。
この記事は、米国政府はゲーム会社に対し収集した関連データを米国のクラウド端末に保存するよう求めているほか、外国投資リスク審査現代化法(FIRRMA)を適用して、中国企業を米国でセンシティブなデータに接触できると認定されたゲーム会社から外すよう求めています。
テンセントは11月2日に、2020年に同社の運営するゲーム「王者栄耀」のプレイヤー数が前人未到の1日平均1億人に達したと発表したばかりです。
転載NTDTVJP
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